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A03 和田 健彦

 和田 健彦

公募 A03

所 属

東北大学 多元物質科学研究所

役 職

教授

連絡先

hiko@tohoku.ac.jp

研究室HP

http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/wada/index-j.html

研究課題

生体高分子キラル反応場を活用したアシンメトリック配位空間創出と不斉光反応への展開

研究組織

研究協力者:荒木 保幸(東北大学 多元物質科学研究所・准教授)
研究協力者:西嶋 政樹(東北大学 多元物質科学研究所・助教)

研究内容

本研究では配位アシンメトリーにより構築される非対称空間を、“キラル反応場”として活用する超分子不斉光反応系を構築し、配位アシンメトリーの分子キラリティーへの転写、さらに触媒的反応に展開することによるキラリティー増幅の実現に取り組む。近年、医薬や農薬や食品のみならず、液晶材料や次世代表示材料として期待される円偏光発光(CPL)材料等、新規機能材料をはじめ、多くの分野で様々な光学活性化合物合成への要求が急速に増大し、現在、主流の熱的不斉合成を補完する新たな合成法の構築が待望され、光を用いる光不斉反応が注目されている。我々は極短い励起状態寿命と弱い励起状態相互作用が主因となり光学収率が10%程度と低いものであった不斉光反応系でも、生体高分子“キラル反応場”を用いることにより、高効率で精緻な不斉合成達成が期待できるのではと発案し、血清アルブミンを用いた系を詳細に検討し光学収率を90%まで向上させ、その有効性を実証した。本研究では、既に基礎的知見を報告しているヒト血清アルブミン(SA)を、金属配位スカッフォールド・キラル空間として選択し、報告されている金属配位空間の活用や、X線構造解析データに基づき配位可能側鎖を設計し、積極的な非対称空間構築に挑戦する。次に、金属or配位子に高い親和性を示す光反応基質を選択し、生体高分子系配位アシンメトリー非対称空間を活用した超分子不斉光反応系の構築に取り組む。

専門分野

無機配位化学、有機光化学、超分子化学、機能性高分子科学、ナノ材料科学

研究キーワード

超分子、不斉光反応、配位アシンメトリー、選択励起、環境調和型反応

研究業績